私は、美術の授業が苦手でした。

高校の授業で音楽・書道・美術のどれかを選択しなければならなかったとき、

音楽は声という壁、書道は左利きで論外。


消去法でやむなく美術を選びました。


美術の時間は好きでした。

サボって寝たり話したり宿題やったり窓の外眺めることができますから。

もちろんその時間、本来は作品を仕上げる時間です。


私はギリギリまで、下描きすらしないダメ人間です。

毎回毎回、間に合わなくなってはやっつけ仕事です。

何せ、苦手なのです。

何も浮かばないし水彩絵の具もポスターカラーも非常に下手です。


そのくらい、美術が苦手なのです。


それは高校時代だけでなく、小学校、中学校も同様です。



絵やら彫刻やらデザインやら。


ひっじょーーにダメです。進みません浮かびません。

進めていっても数十分で飽きてしまいます。

色塗るのが面倒なんです。



その面倒さの表れがピークだったのが、おそらく中学校3年の作品。

押入れの整理で出てきたのですが、我ながら呆れました。


その作品は『模写』の授業で描いたもので、

3年生は冬に必ず行うものでした。

写真でも絵でも漫画でも何でもいいから、模写をするというもの。



毎年冬になると、職員室前に『模写』の優秀作品が並ぶのですが、

毎年、『封神演義』という漫画の表紙の模写が並んでました。

綺麗な絵柄だったのでちゃんと模写すればものすごい綺麗ですからね。



さあ、そんな先輩方の優秀作品を毎年見て、中3の冬、いざ自分がとりかかるわけです。

先輩方のようにあんな細かい絵を描くのは面倒だ。

雑誌の切り抜きにするか?そういえば中村君が突っ立ってる写真が…

いやいや、人物となるとモノクロにしても濃淡がたまったもんじゃない。面倒じゃないか。



リアルはだめ、漫画もダメ。


何かないか。面倒ではない何かはないか。



…この時点でダメ人間ですね。クラスメイトが嬉しそうに好きなアイドルの写真やらを持ってきて、

一生懸命模写してる中、私は『好きなもの』より『楽なもの』を探していましたから。





その結果が、こいつです。




ノビヨ。




一応、好きなもの。

正真正銘の、模写です。







原画。



みんなが何週、何時間もかけているにもかかわらず、

私の作成時間、45分。

完成した時間はみんなと同じです。

『模写』の最終授業ギリギリまでろくに進めずだらけてましたから。

先生は成績つけるのにさぞ困ったでしょうね。



どうしようもないな、と思った駄文でしたとさ!